こんにちは、投資経験25年のサラリーマン投資家&FP2級技能士、みつぞうです。
以前の記事で、年金生活の健康保険について、紹介しました。
どんな健康保険があるか、おおよそのイメージはつかめたのでは、と思います。
ですが、
いろいろあるけど、どれに入ればいいの?オススメは何?
という疑問を感じる方は多いと思います。
加入条件がいろいろ複雑そうで、どれに入れば良いかいまいちよく分からないですよね?
今回は私の考えるオススメ案をご紹介したいと思います。
この記事を読むと、
- 定年退職後はどの健康保険に入るのがお得?
- 健康保険の年齢ごとのオススメは?
という疑問が解決します。
簡潔に見やすく書いていますので、忙しい方でもお気軽にご覧ください。
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定年退職後に入れる健康保険(おさらい)
はじめに定年後に入れる健康保険について、おさらいしてみましょう。
勤め先の定年退職後、加入できる健康保険には次のものがあります。
75歳未満で入れる健康保険
健康保険制度 | 概要 | 加入条件 | ポイント |
---|---|---|---|
任意継続健康保険 | 退職した会社の健康保険の 任意継続被保険者 ・退職の翌年から2年間のみ ・家族の保障あり (追加負担無し) | ・勤務期間が2ヶ月以上ある ・退職から20日以内に元の 勤務先に手続きする | ・健康保険組合独自 の付加給付がある (健康保険組合による) ・保険料は現役時の 2倍(会社負担が なくなるため) |
特例退職被保険者 | 退職した会社(大企業など) が独自に運営する健康保険 ・家族の保障あり (追加負担無し) ・75歳まで | ・健保組合の加入期間が、 20年以上または40歳以降で 10年以上(健保組合によって 異なる) ・老齢厚生年金の受給開始 年齢に達している | ・健康保険組合独自の 付加給付がある(健 康保険組合による) |
国民健康保険 | 市区町村の国民健康保険 担当窓口に確認 ・家族分の負担が必要 | ・他の健康保険制度に加入 していないこと ・他の保険の資格喪失から 14日以内の手続きが必要 | ・付加給付は無い |
家族の健康保険 の被扶養者になる | 家族(会社員)の健康保険の 被扶養者 ・費用負担なし ・家族の健康保険組合の 制度による | ・家族と生計維持関係にある ・3親等いないの親族である ・60歳以上は、年収が180万 円未満 ・年金収入 < 家族の仕送り額 | ・所属する健康保険 組合による |
75歳から入る健康保険
保険制度 | 概要 | 加入条件 | 特徴 |
---|---|---|---|
後期高齢者 医療保険 | ・都道府県単位の 組織が運営 | 75歳以上 | ・医療費の自己負担 割合は1割 ・住民税課税所得が145万円以上の 世帯の被保険者は3割 |
私の定年退職後の健康保険加入プラン
現時点で、私が定年後に加入しようと考えている健康保険は、各年齢ごとに次の通りです。
年齢ごとに、加入する保険を変えなきゃいけないんだね。
健康保険の保険料は、収入によっては、税金以上に負担が大きいですからね。
その年齢で加入できる保険の中から、最も条件の良い保険を選びましょう!
【60歳】在職中と同じ健康保険の「任意継続被保険者」になる
60歳で定年退職した場合、退職後1年間は旧勤務先の健康保険の任意継続保険者になるのが良さそうです。
保険料などの詳細は次の通りです。
加入期間:2年間(自己都合での途中退会はできない)
※制度改正により、2022年1月から任意脱退が可能になりました。
加入条件:
・健康保険組合に2ヶ月以上加入していたこと
・退職日の翌日から20日以内に手続きをすること
保険料:
最大:¥43,583(月額)、¥522,996(年額)
・在職時は、事業主と折半だったが、それがなくなるため増える
・被扶養者の保険料は不要
保険給付:
・現役に準ずる付加給付が受けられる
・検診費用の補助や、保養所の利用が可能
国民健康保険も選択肢に入りますが、前年の収入を元に保険料を算出するため、現役最終年の収入が多い方は、1年目の保険料が多くなる可能性があります。配偶者の保険料も含めて、どちらが得か確認する必要があります。
任意継続保険者は、加入できる期間が短いので、注意が必要です。
【61歳〜64歳】「国民健康保険」に入る
62歳からは、就職して健康保険に加入していない限り、国民健康保険に加入することになります。
勤め先が特例退職被保険者制度を導入していても、厚生年金の受給が始まっていないと入れないためです。
国民健康保険の保険料などの詳細は次の通りです。
公的年金の受給が65歳からで収入が企業年金の200万円だけの場合、保険料は比較的安くすみそうです。
加入期間:75歳になるまで加入可能
加入条件:
・他の健康保険に加入していないこと
保険料: ¥16,486(月額)、¥197,830(年額)
・公的年金の受給前のため、企業年金収入200万円、被保険者は2人(自分と配偶者)の場合
・被扶養者の保険料も必要
・横浜市の保険料簡易試算表(エクセル)より
※横浜市 令和4年度保険料の料率等について
公的年金の受給前なので年金収入が少なく、保険料は安く抑えられそうですね!
【65歳〜74歳】以前の勤め先の健康保険組合の「特例退職被保険者」になる
65歳になったら、旧勤務先の健康保険組合の特例退職被保険者になります。
特例退職被保険者の保険料などの詳細は次の通りです。
加入期間:75歳になるまで加入可能
加入条件:
・健康保険に20年以上、または40歳以上で10年以上加入していた
・厚生年金の受給開始年齢に達している
・年金証書発行日の3カ月以内に手続きすること
保険料: ¥24,640(月額)、¥295,680(年額)
・被扶養者の保険料は不要
保険給付:
・任意継続被保険者と同等
国民年金も選択肢にありますが、公的年金の受給が始まった後の収入をもとに保険料を計算してみて、有利な方を選ぶ必要があります。
公的年金の受給が始まると、企業年金と合わせて年金収入が増えるため保険料が多くなりがちです。特例退職被保険者の制度があって加入条件を満たしているなら、ぜひご検討ください!
【75歳〜】「後期高齢者医療制度」に入る
私が75歳になったら後期高齢者医療制度に入り、年下の配偶者は国民健康保険に入ることになります。
後期高齢者医療制度の保険料など、詳細は次の通りです。
加入条件:
・75歳以上の方
・65歳〜74歳で、一定の障がいの状態にあることを、広域連合により認定された方
保険料: ¥21,723(月額)、¥260,680(年額)
・本人:企業年金と公的年金の合計収入375万円 → ¥214,960(年額)
・配偶者(75歳未満):公的年金収入100万円。国民健康保険に加入 → ¥45,720(年額)
・神奈川県の後期高齢者医療制度ガイドブック(令和2年4月版)より
医療費の自己負担割合:
・課税所得が145万円を超えるため、3割負担
後期高齢者医療制度では、比較的負担は小さそうね!!
まとめ
いかがでしたか?
今回は、定年退職後に加入する健康保険についてご紹介しました。
ご紹介した年齢ごとの健康保険と、私の例で試算した保険料(年額の参考値)は、次のとおりです。
加入できる健康保険は、勤め先や自治体、その時々の年齢、加入条件によって異なります。
また、保険料は収入や配偶者の有無、他の被扶養者の有無によって変わりますので、必ずご自分のケースで試算して、比較されることをオススメします。
いずれにしても、健康保険は、年金生活者にとって、決して負担の軽いものではありません。
定年退職前に、受けられるサービスと加入条件・保険料を比較して、そのときどきの年齢や条件に応じた保険制度を検討しましょう。
あらかじめ準備しておけば、加入年齢になったときに焦ることもありません。
また、加入期限を過ぎて希望の健康保険に加入できなくなる事態も防げるのではないでしょうか?
本日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました!!
次の記事も老後の生活費について役立つので、参考にしてみてください。
#生活費 #医療費 #健康保険 #後期高齢者医療制度 #会社員 #社会保険料
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