こんにちは、投資経験25年のサラリーマン投資家&FP2級技能士、みつぞうです。
以前の記事で、学資保険とジュニアNISAの運用成績の比較について紹介しました。
学資保険よりインデックス投信の積み立て投資の方が有利なことがお分かりいただけたと思います。
ところで、
そもそも教育資金っていくらぐらい準備すればよいのかな?
そうね。よく小学校卒業ぐらいまでに貯めた方がよいと聞くけど・・・。
という疑問を感じる人は多いと思います。
教育資金と一口に言っても一体いくら準備すればよいのか、いまいちよくわからないですよね?
この記事を読むと、
- 教育資金はいくら準備すればよい?
という疑問が解決します。
簡潔に見やすく書いていますので、忙しい方でもお気軽にご覧ください。
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[結論] 教育資金はいくら必要か?
こどもの教育資金は進学のコースや最終学歴によって必要な金額が異なりますが、おおよその目安は次のとおりです。
・幼稚園/保育園は、保育園の金額で集計
・小学校・中学校・高校は、学校外活動費
(塾や習い事など)を含む
・私立の大学/大学院は理系の金額で集計
大学卒業までに必要な教育費
保育園に加えて小学校から大学まですべて公立の場合で1024万円が必要となり、高校から私立だと1532万円、中学から私立では1808万円が必要です。
さらに、小学校から私立に行かせる場合は2574万円が必要になります。
大学院卒業までに必要な教育費
大学院は修士課程(2年)までで終えるか、さらに博士課程(3年)まで進むかによって費用が異なりますが、すべて公立で博士課程まで行かせる場合で1402万円、中学から私立で博士課程まで行かせると2335万円を準備する必要があります。
上のグラフには含めていませんが、医歯系大学(6年間)に行かせる場合の費用は別格で、中学から私立の場合で4612万円、小学校から私立の場合は5379万円と信じられないような費用が掛かります。
大学/大学院卒業までの教育費に生活費を含めた場合
大学と大学院に在学中の生活費(自宅/一人暮らし)を含めると金額は大きく増加します。
生活費は世帯による違いが大きいと思われますが、一人暮らしをさせる可能性がある場合はあらかじめ準備しておくと安心ですね。
以下では、各保育期間・教育期間ごとにかかる費用についてもう少し詳しく述べていきます。
幼稚園や保育園にかかる費用はいくら?
幼稚園や保育園、認定外保育施設にかかる費用は次のとおりです。
利用する保育施設によって費用が大きく異なります。
保育施設 | 保育 期間 | 利用料 (月額) | 利用料 (総額) |
---|---|---|---|
幼稚園 (公立) | 3年 | 18,637円 | 670,941円 |
幼稚園 (私立) | 3年 | 43,993円 | 1,583,748円 |
保育園 (私立) | 6年 | 27,052円 | 1,947,708円 |
認可外保育施設 事業所内保育施設 | 6年 | 38,827円 | 2,795,544円 |
認可外保育施設 ベビーホテル | 6年 | 53,670円 | 3,864,240円 |
認可外保育施設 ベビーシッター 事業者 | 6年 | 49,500円 | 3,564,000円 |
認可外保育施設 その他の施設 | 6年 | 49,093円 | 3,534,696円 |
保育施設ごとの教育費の目安
公立幼稚園の費用は横ばいであるのに対して、私立幼稚園の費用は増加傾向(平成28年から30年で9.4%増加)です。
出典
・幼稚園:「平成30年子供の学習費調査 年次統計」
(文部科学省)。学校外活動費を含む
・保育園:「2019年 小売物価統計調査(動向編)」
(総務省)より、2歳児平均額を3年、
5歳児平均額を3年として計算。
・認可外保育施設:「平成27年 地域児童福祉事業等
調査の概況」(厚生労働省)より、
各施設の0~6歳児の利用料平均を算出
小学校・中学校・高校にかかる費用はいくら?
小学校・中学校・高校にかかる費用は次のとおりです。
学校 | 在学期間 | 教育費(月額) | 教育費(総額) |
---|---|---|---|
小学校 (公立) | 6年 | 26,773円 | 1,927,686円 |
小学校 (私立) | 6年 | 133,224円 | 9,592,146円 |
中学校 (公立) | 3年 | 40,700円 | 1,465,191円 |
中学校 (私立) | 3年 | 117,203円 | 4,219,299円 |
高校 (公立) | 3年 | 38,115円 | 1,372,140円 |
高校 (私立) | 3年 | 80,826円 | 2,909,733円 |
小学校・中学校・高校の教育費の目安
公立小学校の費用は微増(平成20年から30年で4.2%増加)であるのに対して、私立小学校の費用は近年増加傾向(平成20年から30年で14.8%増加)です。
中学校では、公立の費用は横ばい。私立は近年増加傾向(平成20年から30年で13.8%増加)です。
高校では、公立は微増 (平成22年から30年で16.3%増加)、私立は横ばいの状況です。
出典: 「平成30年子供の学習費調査 年次統計」
(文部科学省)
大学・専門学校にかかる費用はいくら?
大学・専門学校にかかる費用は次のとおりです。
学校 | 在学 期間 | 1年目 | 2年目以降 | 総額 |
---|---|---|---|---|
国立 | 4年 | 1,499,800円 | 675,800円 | 3,527,200円 |
公立 | 4年 | 1,599,000円 | 665,000円 | 3,594,000円 |
私立 文系 | 4年 | 1,979,000円 | 1,171,000円 | 5,492,000円 |
私立 理系 | 4年 | 2,379,000円 | 1,564,000円 | 7,071,000円 |
私立 芸術系 | 4年 | 2,332,000円 | 1,468,000円 | 6,736,000円 |
私立 医歯系 | 6年 | 7,668,000円 | 5,490,000円 | 35,118,000円 |
専門 学校 | 2年 | 1,765,000円 | 1,080,000円 | 2,845,000円 |
大学・専門学校の教育費の目安
国立大学の授業料は平成17年度以降変更されていません。
一方、私立大学は授業料が8.86%増加したのに対して、入学料は3.8%減少、施設設備費は8.3%減少しています(平成17年度から平成30年度の間)。
出典
・ 「令和元年度 教育費負担の実態調査」
(日本政策金融公庫)
・ 「平成22年度国立大学の授業料、入学料及び検定
料の調査結果について」(文部科学省)
・ 「2020年学生納付金調査結果」(文部科学省)
・ 「平成30年度 私立大学入学者に係る初年度学生
納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果
について」(文部科学省)
大学院にかかる費用はいくら?
大学院にかかる費用は次のとおりです。
子どもが大学院まで行くかどうかはわかりませんし、兄弟の人数と世帯収入によってはとても大学院まではやれないというご家庭もあると思いますが、状況が許せるなら、本人が希望した時に対応できるように準備しておきたいものです。
学校 | 在学 期間 | 1年目 | 2年目 | 総額 |
---|---|---|---|---|
国立 | 2年 | 959,800円 | 647,800円 | 1,607,600円 |
公立 | 2年 | 1,077,000円 | 682,000円 | 1,759,000円 |
専門職 大学院 | 2年 | 1,679,000円 | 1,439,000円 | 3,118,000円 |
私立 理系 | 2年 | 1,100,000円 | 866,000円 | 1,966,000円 |
家政・ 芸術 | 2年 | 1,477,000円 | 1,220,000円 | 2,697,000円 |
大学院(修士課程)の教育費の目安
学校 | 在学 期間 | 1年目 | 2年目以降 | 総額 |
---|---|---|---|---|
国立 | 3年 | 722,800円 | 722,800円 | 2,168,400円 |
公立 | 3年 | 786,000円 | 786,000円 | 2,358,000円 |
私立 理系 | 3年 | 1,233,000円 | 1,036,000円 | 3,305,000円 |
家政・ 芸術 | 3年 | 1,436,000円 | 1,201,000円 | 3,838,000円 |
大学院(博士課程)の教育費の目安
大学院についても、国立の授業料は平成17年度以降変更されていません。
私立の修士課程では授業料が7.0%増加、入学料が13.5%減少、 施設設備費は34.0%減少となっています(平成18年度から平成30年度の間)。
私立の博士課程後期では授業料が2.1%減少、入学料が17.1%減少、施設設備費が51.7%減少と減少傾向にあります。
出典
・ 「平成22年度国立大学の授業料、入学料及び
検定料の調査結果について」(文部科学省)
・ 「2020年学生納付金調査結果」(文部科学省)
・ 「平成30年度 私立大学院入学者に係る初年度
学生納付金平均額(定員1人当たり)の
調査結果について」(文部科学省)
大学/大学院在学中の生活費はいくら?
こどもが大学や大学院に在学中、自宅から通うか一人ぐらいするかによって、必要な生活費が大きく変わります。大学/大学院に在籍中の居住形態ごとの生活費の目安は次のとおりです。
学校 | 居住形態 | 生活費 (年額) | 生活費 (月額) |
---|---|---|---|
大学 | 自宅 | 43万円 | 35,800円 |
大学 | 一人暮らし | 111万円 | 92,500円 |
大学院 (修士課程) | 自宅 | 58万円 | 48,300円 |
大学院 (修士課程) | 一人暮らし | 133万円 | 110,800円 |
大学院 (博士課程) | 自宅 | 121万円 | 100,800円 |
大学院 (博士課程) | 一人暮らし | 188万円 | 157,000円 |
大学・大学院の居住形態と生活費の目安
最終学歴 | 居住形態 | 生活費(総額) |
---|---|---|
大学 | 自宅 | 43万円×4年 = 172万円 |
大学 | 一人暮らし | 111万円×4年 = 444万円 |
大学院 (修士課程) | 自宅 | 大学172万円 +58万円×2年 = 288万円 |
大学院 (修士課程) | 一人暮らし | 大学444万円 +133万円×2年 = 710万円 |
大学院 (博士課程) | 自宅 | 大学/大学院(前期)288万円 +121万円×3 = 651万円 |
大学院 (博士課程) | 一人暮らし | 大学/大学院(前期)710万円 +188万円×3 = 1274万円 |
大学・大学院の居住形態別生活費の総額の目安
出典: 平成30年度学生生活調査
(日本学生支援機構)
まとめ
大学卒業までの教育費
- 大学卒業までの教育費
- 小学校から大学まですべて公立
(自宅通学):1198万円 - 大学のみ私立(自宅通学):1552万円
- 高校から私立(自宅通学):1706万円
- 中学から私立(自宅通学):1981万円
進学コースや居住形態により追加で必要な費用
- 大学院まで進学
- 修士課程:+300万円程度
- 博士課程:+1000万円程度
- 一人暮らし
- 大学:+270万円程度
- 大学院(修士課程):+420万円程度
- 大学院(博士課程):+620万円程度
いかがでしたか?
今回は、教育資金として将来必要になる金額について、ご紹介しました。
世帯収入やこどもの人数によって、行かせてやれる進学コースは限られることがありますが、まずは想定した進学コースに必要な教育資金を把握し、その資金をどのように構築するか検討されることをお勧めします。
本日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました!!
次の記事も教育資金について役立つので、参考にしてみてください。
学資保険とジュニアNISAの比較結果やジュニアNISAの運用成績はこちら
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