現在の資産を年利r%で複利運用しながら、n年間で均等に取り崩した場合、毎年いくら受け取れるかを求める係数を「資本回収係数」といいます。
手持ちの資産を複利運用しながら年金として取り崩すときの年金額や、長期ローンの毎年の返済額を計算するのに使用します。
取り崩し期間(返済期間)と年利から簡単に資本回収係数が求められる早見表が便利です。
年利r→ n年運用↓ | 1% | 2% | 3% | 4% | 5% | 6% | 7% | 8% | 9% | 10% |
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1年 | 1.0100 | 1.0200 | 1.0300 | 1.0400 | 1.0500 | 1.0600 | 1.0700 | 1.0800 | 1.0900 | 1.1000 |
2年 | 0.5075 | 0.5150 | 0.5226 | 0.5302 | 0.5378 | 0.5454 | 0.5531 | 0.5608 | 0.5685 | 0.5762 |
3年 | 0.3400 | 0.3468 | 0.3535 | 0.3603 | 0.3672 | 0.3741 | 0.3811 | 0.3880 | 0.3951 | 0.4021 |
4年 | 0.2563 | 0.2626 | 0.2690 | 0.2755 | 0.2820 | 0.2886 | 0.2952 | 0.3019 | 0.3087 | 0.3155 |
5年 | 0.2060 | 0.2122 | 0.2184 | 0.2246 | 0.2310 | 0.2374 | 0.2439 | 0.2505 | 0.2571 | 0.2638 |
6年 | 0.1725 | 0.1785 | 0.1846 | 0.1908 | 0.1970 | 0.2034 | 0.2098 | 0.2163 | 0.2229 | 0.2296 |
7年 | 0.1486 | 0.1545 | 0.1605 | 0.1666 | 0.1728 | 0.1791 | 0.1856 | 0.1921 | 0.1987 | 0.2054 |
8年 | 0.1307 | 0.1365 | 0.1425 | 0.1485 | 0.1547 | 0.1610 | 0.1675 | 0.1740 | 0.1807 | 0.1874 |
9年 | 0.1167 | 0.1225 | 0.1284 | 0.1345 | 0.1407 | 0.1470 | 0.1535 | 0.1601 | 0.1668 | 0.1736 |
10年 | 0.1056 | 0.1113 | 0.1172 | 0.1233 | 0.1295 | 0.1359 | 0.1424 | 0.1490 | 0.1558 | 0.1627 |
15年 | 0.0721 | 0.0778 | 0.0838 | 0.0899 | 0.0963 | 0.1030 | 0.1098 | 0.1168 | 0.1241 | 0.1315 |
20年 | 0.0554 | 0.0612 | 0.0672 | 0.0736 | 0.0802 | 0.0872 | 0.0944 | 0.1019 | 0.1095 | 0.1175 |
25年 | 0.0454 | 0.0512 | 0.0574 | 0.0640 | 0.0710 | 0.0782 | 0.0858 | 0.0937 | 0.1018 | 0.1102 |
30年 | 0.0387 | 0.0446 | 0.0510 | 0.0578 | 0.0651 | 0.0726 | 0.0806 | 0.0888 | 0.0973 | 0.1061 |
資本回収係数の早見表
使い方は簡単。資産(ローン残高)に資本回収係数を掛けるだけです。
計算例1: 現在の500万円を年利5%で複利運用しながら、5年間均等に取り崩す場合、毎年受け取れる金額はいくら?
年利5%で運用しながら5年間で取り崩すときの資本回収係数:0.231
毎年の金額
= 500万円 × 0.231 = 115.5万円
計算例2: 年利5%で500万円のローンを5年間で返済する場合、毎年の返済額はいくら?
利息5%で5年間で返済するときの資本回収係数:0.231
毎年の返済額
= 500万円 × 0.231 = 115.5万円
2000万円の資産を年利5%で複利運用しながら30年間で均等に取り崩す場合の毎年受け取れる金額は?
計算例3: 現在の2000万円を年利5%で複利運用しながら、30年間均等に取り崩す場合、毎年受け取れる金額はいくら?
年利5%で運用しながら30年間で取り崩すときの資本回収係数:0.065
毎年の金額
= 2000万円 × 0.0651 = 130.1万円
資本回収係数を使って計算すると、毎年約130万円取り崩せることがわかります。
元の資産の推移をグラフに表すと次のようになります。
5%で30年間の運用を行うことによって、130万円×30年=3900万円、元の資産の2倍近くを得ることができます。
資本回収係数の求め方
必要な資本回収係数が早見表にないときは、次の計算式で求めることができます。
資本回収係数の計算式
$$\small{資本回収係数=\cfrac{r(1+r)^n}{(1+r)^n-1}}$$
r = 年利(%)
n = 期間(年)
電卓で計算するときは、次のように入力すると計算できます。
資本回収係数は、年金や住宅ローンなどの資金計画を立てるのに役立ちます。
ライフプランの作成にお役立てください。
ライフプランの立て方を理解するにはファイナンシャル・プランナー(FP)3級または2級を学ぶのがオススメです。
FPと聞くと難しいと思われるかもしれませんが、次に挙げるような人生で必要となるお金の一般常識を学ぶことができます。
- 人生の3大資金(教育資金、住宅資金、老後資金)を準備するためのライフプランの立て方や利用可能な制度やローンのしくみ
- 健康保険や雇用保険、生命保険、損害保険などの保険のしくみ
- 国民年金や厚生年金(老齢給付、障害給付、遺族給付)や企業年金(確定給付年金、確定拠出年金など)のしくみ
- 資産運用に関する一般常識や金融商品のしくみ
- 所得税のしくみと計算のしかた
- 不動産の基本と取引、法令、税金
- 相続の基本、相続税、贈与税
以下に人気のあるテキストをご紹介しますので、ぜひチャレンジしてみてください!
複利計算に便利な6つの係数
- 複利運用の最終金額を求める「終価係数」
- 複利運用で将来一定額にするのに必要な元本を求める「現価係数」
- 複利運用+積み立ての最終金額を求める「年金終価係数」
- 複利運用+積み立ての積み立て額を求める「減債基金係数」
- 複利運用+取り崩しの元本を求める「年金現価係数」