【配当控除】住民税の課税方式を「申告不要」にするには。

配当 配当所得 住民税 申告不要 配当控除 確定申告

 

こんにちは、投資経験25年のサラリーマン投資家&FP2級技能士、みつぞうです。

 

以前の記事で、所得税の配当控除について、紹介しました。

 

 

配当所得の課税方法に総合課税を選んで配当控除を行うと、配当所得にかかる所得税率を大きく下げることができるという話でした。

 

おさらい

所得税(源泉徴収:15.315%)は課税所得に応じて税率が決まります。年収ベースで考えるとおおよそ次のようになります。

年収(目安)課税所得所得税
の税率
配当控除後の
配当の所得税率
約640万円
以下
195万円超
330万円以下
10%非課税
約1070万円
以下
330万円超
695万円以下
20%10.21%
約1280万円
以下
695万円超
900万円以下
23%13.273%
約2200万円
以下
900万円超
1800万円以下
33%23.483%
(源泉徴収が有利)
※ 年収は標準的な社会保険料控除と基礎控除をもとに計算した、あくまで目安です。

 

年収が約1070万以下だと税率が5%以上下がり、640万以下だと非課税になります。配当控除の破壊力は凄まじく、しかも収入が少ないほど恩恵が大きいです。

 

ところで、ここで重要なのが住民税です。

住民税については「申告不要」の手続きが必要です。

それをしないと、住民税も総合課税となり、税率が源泉徴収の5%より高くなってしまいます。

 

けんいち
けんいち

申告不要の手続きってどうやるの?

 

ようこ
ようこ

初めての確定申告をどうにか申告したばかりなのに、まだ難しい手続きがあるの?

 

よしお
よしお

大丈夫。難しくないですよ❗️

 

今日は、配当所得にかかる住民税を「申告不要」にする手続きを、実際にわたしが行ったので、その手続きのしかたをご紹介します。

 

住民税を申告不要にするメリット

  • 住民税の税率を抑えられる(総合課税の7.2%または8.6%を、源泉徴収の5%に戻す)
  • 住民税を計算する元となる所得を抑える(配当所得により社会保険料が増えるのを抑える

 

簡潔に見やすく書いていますので、忙しい方でもお気軽にご覧ください。

  

 

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結論:配当所得に対する住民税を「申告不要」にするには、役所の税務課に必要書類を提出するだけでOK!

 

結論としては、必要な書類を準備して、管轄の役所の税務課に提出するだけでOKです。

 

2022年3月6日追記
平成3年度分からは所得税の確定申告時に住民税を申告不要に指定できます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

以下で紹介する内容は、地元(横浜市)の役所に問い合わせて確認したものです。

地域・役所によって多少違う点があるかもしれませんが、参考になるかと思います。

 

必要な書類は次のとおりです。

 

必要な書類
  • 市民税・県民税申告書
  • 確定申告書の写し(第一表、第二表、所得の内訳書)

 

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市民税・県民税申告書の記入のしかた

 

市民税・県民税申告書の記入の仕方は次のとおりです。

 

市民税・県民税申告書

 

  1. 役所のホームページから「市民税・県民税申告書」をダウンロードして、プリントアウトする。

 

  1. ❶の枠内を記入する
    • 住所、氏名、生年月日、電話番号、勤務先の所在地・名称

 

  1. ❷の枠内に☑️をつける
❷の拡大図

  

  1. ❷の枠の下に「⭕️:申告不要」と記入

  

 

確定申告書の写しの準備のしかた

 

確定申告書のコピーを取り、申告不要にする所得にマークをつけます。

 

第一表

 

  1. 第一表「所得金額等」の「配当」欄を囲む(❸)

 

所得の内訳書

 

  1. 「所得の内訳書」に記載されている配当の項目を囲む(❹)

  

  

役所の税務課に提出する

 

用意した書類を役所に持っていって提出するか、郵送すればOKです。

今回、わたしは郵送で提出しました。

 

コロナ前までは確定申告会場で確定申告書を提出していたので、その足で役所に行き手続きをしていました。

その場合は、確定申告書の控えを見せると、役所の職員がコピーを取り、申告不要にする配当所得を確認してマークをつけて受理されました。

 

2020年は、市民税・県民税申告書が郵送されてきたので、必要事項を記入し、確定申告書のコピーをつけて返送したところ、正しく「申告不要」の処理がされていました。

 

  

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市民税・県民税 特別徴収税額通知書で確認する

 

配当所得に対する住民税の「申告不要」が正しく処理されたかは、市民税・県民税 特別徴収税額通知書で確認できます。

 

下の写真は横浜市の例ですが、赤枠の中の配当に関する金額が0円になっていればOKです
(配当所得をすべて申告不要にした場合)。

 

市民税・県民税 特別徴収税通知書(抜粋)

  

  

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まとめ

  

配当所得に対する住民税を「申告不要」にするには、次の書類を準備して役所の税務課に提出すればOK

  • 市民税・県民税申告書に住所・氏名・生年月日等を記入し、「所得税と異なる課税方式を選択する」をチェックする
  • 確定申告書の写し(第一表、第二表、所得の内訳書)をコピーし、異なる部分(配当所得)を明示する。

 

いかがでしたか?

 

今回は、住民税を申告不要にするしかたについて、ご紹介しました。

 

確定申告による配当控除は所得税率を大幅に下げることができるお得な制度ですが、住民税の申告不要を怠ると、住民税率は逆に増えてしまいます。

 

配当所得のある人は、確定申告だけで安心せず、住民税の手続きも必ず行うようにしましょう!!

 

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本日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました!!

 

 


 

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